2021/08/19 11:08





 

ピエモンテを語る上で、アスティ県のトリンケーロは必ず経験するべきだと考えています。

 

アスティから南に10キロ強下ったアリアーノ・テルメ村に拠を構えるピエモンテのナチュラルワインの先駆者「トリンケーロ」。

 

現在の当主「エツィオ・トリンケーロ」は、グラヴナーの考え方に大きく影響をうけ、90 年代に醸造過程に酸化防止剤の使用をできるだけ抑えた、自然なワイン造りをめざしました。小樽の使用をやめ、小型のボッテに変更、よりクラシックなスタイルに回帰し、素晴らしいワインを醸しています。

 

フラッグシップである長熟型の単一畑「ヴィーニャ・デル・ノーチェ」の熟成したラベルは、誰もが認める秀逸なワインですが、今回はすぐ飲んで美味しい2種のご紹介。

 

まずはイタリアのオレンジワインを代表するラベルの一つであり、国内でも非常に人気の高い「ビアンコ2019」。

 

濃いオレンジ、アロマティック品種であるマルヴァジーアの華やかな香りとマセレーションからくる火を通した杏の香り、味わいは、ブドウの強さを感じるたっぷりとした果実味、スムースな余韻。抜栓後、日持ちもするので、グラス提供でも活躍してくれます。

 

そして、数年前にリリースされた、これまでなかった重心の低い味わいの赤「ヴィナージュ2016」。

 

淡いルビーレッド、香りから彼らしい黒ベリー系を熟したニュアンスを感じ、冷たさを感じながらスムースに口の中に入りますが、ミッドパレットは、ほのかにリパッソを感じるかなり厚みのある果実感・・・余韻が、畑で熟した葡萄を食べた後の余韻にそっくりです。グラスワインに使用すると、時間の経過と共にどんどん開いてくる印象。非常に美味しいです。

 

 

是非お試しください。

 

 

TRINCHEROItaly / Piemonte

 

Bianco’19 750ml (Arneis, Malvasia)

 

Vinage’16 750ml (GrignolinoMelrotNebbiollo)