2021/07/29 08:06
フィリップ・パカレと言えば沢山の通販サイトの宣伝文句に「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」の醸造長の誘いを辞退した男という文言を良く目にします。
ブルゴーニュには、オリヴィエ・バーンスタイン、ルシアン・ルモワンヌ、ジョセフ・ドルーアン、ニコラ・ポテル等、醸造手腕が注目されるネゴシエーターが存在しますが、私の中では、今でもフィリップ・パカレの醸造手腕がブルゴーニュで一番だと思っています。
マルセル・ラピエールの甥にあたり、ジュール・ショヴェの最後の教え子。
ドメーヌ・ルロワやシャトー・ラヤス等で経験を積み、1991年から10年間ドメーヌ・プリューレ・ロックの醸造長を務めたエリート。
フィリップ・パカレと言えば、「化学薬品の排除」、「野生酵母理論」、「ホールバンチプレス」、「OXO(オクソ)ライン」、「Copper Fit(コッパーフィット)」。
「ワイン造りは全て化学で証明できる」公言する理論派。
そんなパカレが、スパークリングワインを造ったらどうなるんだろう???
ファーストリリースはアリゴテ100%、2回目の今回は、ピノ・ノワール100%。
生産本数は僅か3900本。
青リンゴ様のフレッシュな果実感のギリギリまで酸化的に攻めた絶妙なフェノリックさ。
パワフルでミネラリー、キレのある余韻。
一口飲んだ後の感想は、「造りが格好良い!」
最高です。
●Philippe Pacalet(France / Bourgogne )
・Bulles 2019 750ml(Pinot Noir)